設計事務所で独立する時、最初は個人事業主で開業し、売り上げが上がってきたら法人にという流れが多い。節税面での定石としても、最初の2年間を個人事業主とし、3年目以降は法人にする。個人事業主だと脱税に近いことをする人も多いので、ずっと個人事業主の事務所もあるけど……。
私の場合は、
・途中で法人成りの手続きをするのが面倒
・「co.jp」のアドレスが欲しい
という安易な理由で最初から法人で開業したのだけど、(偶然が重なったというのもあるが)結果的には法人で良かったと思っている。
割と知られているメリットではあるけど、良かったと思う1つは信用力。
法人のお施主さんだと、構造設計も法人概要・実績資料をよく求められる。
設計者によっては「個人のお施主さんのみがお客さんだと特に法人化のメリットを感じない」と言っている人もいるけど、それって、そもそも法人のお客さんからの仕事のチャンスを逃している可能性があるんだよね。建築設計の業界を分かっている人は、一級建築士事務所であれば、個人と法人にそこまで差が無いということは分かると思うけど、世の中の人はそこまで知らないからね。
そんなことを考え出したのは、弊社に法人のお施主さんから直接依頼が来ることが稀にあるからである。弊社が法人だから来たというわけではないだろうけど、少なからず影響はあると思う。
そして、問題はここから。
私の方で意匠事務所を探すとき、どうしても信用力があると言われる法人の意匠事務所を選ばざるを得ない。
自分が先輩経営者達から色々と仕事をもらったように、自分より若い意匠設計者を紹介したいんだけど……。若い意匠設計者って個人事業主ばかりなんだよね。
そういう考えが、仕事受注までの間のどこかで発生していると、実は個人事業主は仕事を逃しているのかもしれないので、必ずしも個人事業主でスタートするのが正解というわけではないんじゃないかな~と思うのでした。
まあ、弊社が法人で良かったと感じた1番の理由は、コロナの影響で売り上げが落ちた時に、持続化給付金200万円をもらえたことですけどね☆
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